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西川 正治
【植物由来の構造体|X線解析で現象論を確立し後進を育てた偉人】-8/21改訂

こんにちはコウジです。

半年ごとの記事見直しです。
では、ご覧ください。内容を整理し、
主にリンクを見直しました。
現時点での英訳も考えています。
(以下原稿です)

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【1884年12月5日生まれ ~ 1952年1月5日没】

 

Order of Culture award
ceremony (Tokyo, 1951).jpg

From left, Kensuke Mitsuda, Saneatsu Mushanokōji, Kunio Yanagita, Nakamura Kichiemon I,
Mokichi Saitō, and Shōji Nishikawa, receiving the Order of Culture,
pose for a commemorative photo at the Imperial Palace.

Unknown photographer_Wikimedia Commons に Public Domain

## **食物繊維と西川**

西川正治は[寺田寅彦](https://www.nowkouji226.com/terada_1878/)の指導を受け、
物理学を学んでいきます。
西川が取り組んだ重要なテーマの一つが、
**X線を使って結晶や繊維状物質の内部構造を調べること**でした。

竹や麻などの繊維状物質は、一見すると単純な植物材料に見えます。しかし、
その内部には分子が規則的に並んだ構造があり、X線を照射すると、
その構造に応じた回折像が得られます。

西川正治は、こうしたX線回折を利用して、目で直接見ることの
できない物質内部の構造を読み取ろうとしました。

このような研究は、後にセルロースなどの高分子物質の構造を
X線回折によって調べる研究ともつながる、**繊維状物質の構造解析
という重要な流れの一部**として位置づけることができます。

ここで重要なのは、「見えないものを見る」という物理学の方法です。

X線そのものを目で見るのではなく、物質にX線を当て、その結果として
現れる回折像を測定します。そして、そのパターンを解析することで、
物質内部の原子や分子の規則的な配列を推定していくのです。

手法としては「X線回折」を駆使して
スピネル群結晶内の電子配置を決定しています。

X線解析での問題

そもそも「電子」は不可視の存在ですが、
電磁波に対して作用して結果を残すので
その結果を画像で解析できます。

解析をすることで、
結晶内での微視的な電子配置の情報が得られるのです。

初学者は単純なモデルから学ぶので電子が個々の性質を見せる
と思いがちです。実際はそんな事は無くて電子単体で
「観測にかかる」事象はなかなか見当たりません。

たとえば相互作用を考えていって
「輝点」の議論をしている時でも、
話の中には色々な要素があって、どこまでが観測事実か、
はたまた勝手な想像であるか、判断に迷うことがあります。

万人に説得力を持つ議論を進めるのはとても大変な作業です。
加えて、当時の時点での知識で原子からの寄与と、
電子からの寄与を明確にしていくには
多くの知見が必要だったと思われます。

X線情報の精度を考えるだけで大変で、
一つ一つ推論を裏付けていった筈です。

**見えない電子をどうやって知るのか**

電子を直接目で見ることはできません。しかし、
電子は電磁場やX線などと相互作用します。

その相互作用によって生じた「結果」を測定すれば、そこから電子や
原子の状態について推論することができます。
X線回折も、
その代表的な方法です。
X線を結晶に照射すると、結晶中の規則的な
原子配列によって回折が起こります。観測される回折強度は、
結晶内部の電子密度分布と関係しています。

したがって研究者は、単に「写真に写ったもの」を見ているわけではありません。

**測定された回折データ → 数学的な解析 → 原子・電子の配置に関する推論**

という段階を踏んで、目には見えない物質内部の構造を明らかにしていきます。

ここにX線結晶学の面白さがあります。

観測できるのは回折という現象ですが、そこから直接見ることのできない
物質内部の構造を推定するのです。
西川正治の研究も、この
「観測できる現象から見えない構造を読み解く」という物理学の方法の中に
位置づけることができます。

 

そうした「新しい計測手法」を手掛かりに

西川正治は解析していったのです。

西川正治はそうした業績を残しながら

二人のお子様を育て、其々が学者として

名を残しています。また、同時に

幾人もの弟子を育て、日本物理学会に

今も続く、大きな足跡を残しています。

西川正治とつながる物理学者

西川正治の研究を理解するには、一人の物理学者だけを見る
のではなく、
誰から学び、誰と同じ時代を生き、どのような研究分野へ
つながっていったのか
を見ることも重要です。

ここでは、人物の生年による「前後の流れ」と、研究テーマによる
「関連人物」の二つの方向から、
私のサイト;nowkouji226.com
の記事をたどれるようにしています。

前後の人物

◀ 前の人物:松山基範

西川正治(1884–1952)

▶ 次の人物:次の物理学者を年代順に読む

師・寺田寅彦から西川正治へ

西川正治を知るうえで、まず読んでおきたい人物が
寺田寅彦です。

西川正治は寺田寅彦の指導を受けて物理学を学びました。
そのため、西川正治の記事だけでなく、
寺田寅彦がどのような人物で、
どのような科学観を持っていたのかを知ることで、
西川の研究者としての背景も見えてきます。


寺田寅彦の記事を読む →

X線回折からつながる物理学者

西川正治の研究をさらに深く理解するなら、
X線回折がどのように生まれ、
結晶構造の研究へ発展していったのかをたどるのがおすすめです。

  • マックス・フォン・ラウエ
    X線と結晶の相互作用を研究し、
    X線回折という研究手法の発展に大きく貢献した物理学者です。
  • ウィリアム・ヘンリー・ブラッグ
    X線を利用した結晶構造解析を発展させた物理学者です。
  • ウィリアム・ローレンス・ブラッグ
    父ウィリアム・ヘンリー・ブラッグとともに
    X線結晶学を大きく発展させました。

西川正治の研究を入口として、
ラウエやブラッグ父子へ進むと、
「X線を使って、目に見えない物質内部の構造をどう調べるのか」
という研究の流れを理解しやすくなります。

1884年前後に生まれた物理学者

西川正治は1884年生まれです。
同じ時代には、地球物理学、物性物理学、
原子物理学など、さまざまな分野で研究を進めた人物がいました。

例えば、同じ1884年生まれの
松山基範は、
岩石に残された磁化を手掛かりとして
地磁気逆転を研究した地球物理学者です。

X線回折によって「物質内部」を探った西川正治と、
岩石の磁化から「地球の過去」を探った松山基範。
研究対象は異なりますが、
直接見ることのできない対象を観測データから推論する
という点では共通するものがあります。


松山基範の記事を読む →

物理学者を年代からたどる

西川正治の記事を読み終えたら、
同じ時代に生きた物理学者を年代順にたどってみるのもおすすめです。

一人の人物を起点にして、
師弟関係、研究分野、同時代の人物へと進んでいくと、
個々の人物の業績だけでは見えにくい
物理学の歴史そのものが見えてきます。


物理学者を年代順に読む →

 

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以上、間違い・ご意見は
次のアドレスまでお願いします。
適時、返信・改定を致します。

nowkouji226@gmail.com

2020/12/13_初稿投稿
2026/08/12_改定投稿

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(2021年10月時点他の対応英訳)

Dietary fiber and Nishikawa

Shoji Nishikawa will study physics under the guidance of Torahiko Terada. In particular, he focused on plant-derived structures such as bamboo and hemp and considered how electromagnetic waves act on fibrous structural materials. As a method, the electron configuration in the spinel group crystal is determined by making full use of X-ray diffraction.

Problems with X-ray analysis

In the first place, electrons are invisible, but they act on electromagnetic waves and leave results, so if you analyze the results with images, you can obtain information on the microscopic electron configuration in the crystal. Beginners tend to think that electrons show individual properties because they learn from simple models. Actually, there is no such thing, and it is difficult to find an event that “observes” an electron alone. For example, even when thinking about interaction and discussing “bright spots”, there are various elements in the story, and it is judged how far the observation facts are, or whether it is a selfish imagination.

You may get lost. Proceeding with a convincing discussion for everyone is a daunting task. In addition, it seems that a lot of knowledge was needed to clarify the contribution from atoms and the contribution from electrons with the knowledge at that time. It was difficult just to think about the accuracy of X-ray information, and it should have supported the inference one by one.

Shoji Nishikawa analyzed using such a “new measurement method” as a clue. Shoji Nishikawa raised two children while leaving such achievements, and each of them has left his name as a scholar. At the same time, he raised a number of disciples and left a large footprint that continues to the Physical Society of Japan.