SolvayConf-1927

ポール・ランジュヴァン
【双子のパラダイスを議論しソナーを開発】

絵で分かるパラドックス 
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【1872年1月23日~1946年12月19日没】

V0028151 Paul Langevin. Photograph by Henri Manuel.
Credit: Wellcome Library, London. Wellcome Images
images@wellcome.ac.uk
http://wellcomeimages.org
Paul Langevin. Photograph by Henri Manuel.
Published: –
Copyrighted work available under Creative Commons Attribution only licence CC BY 4.0 http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

【引用:WikipediaCommons】

19世紀後半のフランスと20世紀の議論

「(ランジュバンの親となる)夫婦は1871年のパリ・コミューンでは
 第一線にいた。ランジュバンは1872年1月23日に生まれた。
 パリ・コミューンの敗北によって両親が打ちひしがれていた時である。
 ランジュバンは「私は1870年の戦いの直後に共和主義者の父と献身的な
 母の間で育った。両親はパリ占領とコミューンの血なまぐさい鎮圧の
 目撃者として語ることによって私の心に暴力への憎しみと
 正義への熱望を植え付けた」と言っている。 」

【以上は太田浩一「ほかほかのパン」より引用】

議論の中でランジュバンは中心に居ました。
本ブログのTOPで使っているソルベイ会議の写真でも
アインシュタインの隣に座っています。

ランジュバンを語るうえで興味深いのが、特殊相対性理論をめぐる議論です。
現在「双子のパラドックス」と呼ばれている思考実験は、特殊相対性理論における
時間の遅れを考えるための代表的な例として知られています。

ランジュバンは1911年、ソルベー会議の時代にこの問題を「双子」の例え
を用いて説明し、相対論における時間の遅れを直感的に考えるための議論
を提示しました。高速で宇宙旅行をした人物と地球に残った人物を比較すると、
両者の経過時間に差が生じるという設定です。

この議論は、単なる「時間の矛盾」を示したものではありません。
特殊相対性理論における時間の遅れと、運動状態の変化を含む状況を
どのように理解するかという問題を、具体的な思考実験として示したものです。

ランジュバンは、アインシュタインが構築した相対性理論をめぐる議論を、
より多くの人が考えられる形へと整理した人物の一人でした。
理論そのものを作るだけでなく、難解な理論を具体的な問題
として提示することも、科学の発展には重要な役割を果たします。

ランジュバンはそんな人です。

研究者としてのランジュバン

ランジュバンはイギリスのキャヴェンディッシュ研究所で
ジョゼフ・ジョン・トムソンのもとで学んだ後に

ランジュバンはイギリスのキャヴェンディッシュ研究所で
ピエール・キュリーの下で学び、
ソルボンヌ大学で研究を進めました。

また、ランジュバンはイギリスのキャヴェンディッシュ研究所
では、J.J.トムソンのもとでも研究を行いました。

 

上述した相対論の議論とは別に磁性に関わる物性の研究
も進めていたのです。
こんな経歴は当時の
イギリスとフランスの
物理学会における
つながりの強さも感じます。

其々の研究者を互いに評価しつつ、
イギリスで理解が進んだ電磁現象を
フランスで深めていって原子遷移に伴う
電磁波の放出を突き詰めていきます。

このように書くとイギリスでの物理学が先行していたように
思えてしまうかもしれませんが、決してそうでもないと思います。
イギリスでもフランスでも共に人々が物理・数学を追及していて
研究課題に関して盛んに情報交換をしていたのです。

特にフランスのキューリー夫妻が扉を開いた放射性物質の研究は目覚ましく、
その後の
原子核物理学へと発展していくのです。一方で固体中の電子運動
に起因する
スピンの挙動は帯磁現象に繋がっていきます。

そうした時代にランジュバンは、当時理解が始まった導体の帯磁特性を
研究していったのです。
量子力学以前の物性理解でも原子、電子
という
言葉を使いこなして個別物質の帯磁特性を明らかにしていったのです。

それまで未分類だった特性を整理していったのです。
具体的には「常磁性・反磁性・強磁性の体系化」です。

また、磁性の研究をする一方で水晶振動子を開発して

超音波を発生させるメカを実用化しました。

ランジュバンとソナーの発展

ランジュバンの研究業績を語るうえで、もう一つ重要なのが超音波の研究と、
その後のソナー技術への発展です。

第一次世界大戦の時代、海中に潜む潜水艦を探知する技術は、軍事上の重要な
課題となっていました。海中では光が遠くまで届きにくいため、目視だけで遠方の
潜水艦を発見することは困難です。そこで注目されたのが、物体に当たって反射する音波でした。

ランジュバンは、圧電効果を利用した水晶振動子によって超音波を発生させ、それを
水中に送り出して対象物からの反射を捉える研究を進めました。水晶に電気を加えると
機械的な振動が生じ、逆に機械的な振動によって電気信号を得ることができます。
この性質を利用することで、超音波の送信と受信を一つの技術体系として扱うことが可能になりました。

水中へ発射した音波が物体に反射して戻ってくるまでの時間を測定すれば、対象物までの
距離を推定できます。これは現在のソナーにも通じる基本的な考え方です。ランジュバンの
研究は、単なる物理学上の理論にとどまらず、海中の物体を探知する実用技術へとつながっていきました。

ここで重要なのは、ランジュバンの仕事が一人の発明だけで完結したものではないという点です。
ピエール・キュリーとジャック・キュリーが発見した圧電効果、音波に関する物理学、電気工学、
そして第一次世界大戦期の軍事的な要請が結びつき、超音波探知技術へと発展していきました。

ランジュバンは、こうした異なる分野の知識を結びつける役割を果たした研究者の一人でした。
基礎物理学として研究されていた圧電効果が、超音波の発生・受信技術へと応用され、
さらにソナーという実用技術へと発展したのです。

現在、ソナーは潜水艦や船舶の探知だけでなく、海底地形の調査、魚群探知、海洋研究
などにも利用されています。ランジュバンの研究をたどると、物理学の基礎研究が、
時代の要請によって工学技術へと姿を変えていく過程を見ることができます。

ランジュバンの歩みが興味深いのは、相対性理論をめぐる理論的な議論から、
磁性という物質の性質、そして超音波とソナーという実用技術まで、研究領域が
広がっていることです。科学史の視点から見ると、彼は一つの専門分野だけに
閉じた研究者ではなく、20世紀初頭の物理学が理論と実験、さらに工学へと
広がっていく時代を象徴する人物の一人だったと言えるでしょう。 

小さな恋

マリ・キューリとの恋仲も知られていたようです。
ゴシップネタで恐縮ですが、ランジュバンには
家庭が上手くいっていなかった時期があり、
そんな時の良き相談相手がマリ・キューリでした。
無論。秘め事は当事者同士の大事な時間であって、
ゴシップ記者達が騒ぎ立てるのは無粋です。
私はこれ以上記載しません。ただ、
何十年か後に御二人の孫同士が結婚してます。

 

また超音波の研究からの発展で、
ランジュヴァンはソナーの発明でも知られています。
潜水艦の関係者なら多大な恩恵を受けている訳ですね。

関連する物理学者

ランジュバンの研究をたどると、20世紀初頭の物理学を支えた多くの研究者との
つながりが見えてきます。相対性理論、放射線、磁性、圧電効果、超音波という
異なる分野を横断していくと、当時の物理学がどのように発展していったのか
を知る手がかりになります。

前の人物:マリ・キュリー
― 放射能の研究を切り開き、ランジュバンとも深い交流を持った物理学者です。

関連人物:ピエール・キュリー
― 圧電効果を発見し、ランジュバンの超音波研究にもつながる科学史上重要な人物です。

関連人物:J.J.トムソン
― ランジュバンがキャヴェンディッシュ研究所で学んだ師であり、電子の発見でも知られています。

関連人物:アルベルト・アインシュタイン
― ランジュバンと相対性理論をめぐる議論を交わした20世紀物理学の中心人物です。

関連人物:アーネスト・ラザフォード
― 放射線と原子核の研究を進め、ランジュバンと同時代に原子物理学を発展させた実験物理学者です。

関連人物:本多光太郎
― 磁性と材料物性の研究を進め、ランジュバンの磁性研究とは異なる方向から物質の磁気的性質を探究した日本の物理学者です。

関連人物:長岡半太郎
― 原子模型を提唱し、日本における原子・電子研究の発展に大きな足跡を残しました。

この分野の物理学者:
アインシュタイン
ラザフォード
ボーア
マリ・キュリー
ピエール・キュリー
ランジュバン

 

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2020/10/31_初版投稿
2026/07/01‗改定投稿

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Discussion at the beginning of the 20th century

Langevin was at the center of the discussion. He also sits next to Einstein in the Solvay Conference photo used at the top of his blog. Langevin is famous for the idea of ​​a twin paradox. The contradiction pointed out in the special theory of relativity started with the “time difference between two inertial systems” used in Einstein’s discussion in the theory of relativity, but Langevin replaced it with the analogy of twins. I made the situation easier to understand. Langevin is a person of that era.

Langevin as a researcher

He earned a degree under Pierre Curie at the University of Sorbonne after studying under Joseph John Thomson at the Cavendish Laboratory in England. Apart from the discussion of relativity mentioned above, he was also conducting research on physical properties related to magnetism. His background also makes me feel the strength of the connection between the British and French physics societies at that time. While evaluating each researcher, he will deepen the electromagnetic phenomenon that was well understood in England in France and investigate the emission of electromagnetic waves due to atomic transition.

In particular, the research on radioactive materials that the French couple Curie opened the door to is remarkable, and it will develop into nuclear physics after that. On the other hand, the behavior of spin caused by electron motion in solids leads to magnetizing phenomenon. At that time, Langevin studied the magnetizing properties of conductors, which were beginning to be understood at that time. Even in his understanding of physical properties before quantum mechanics, he mastered the terms atoms and electrons to clarify the magnetizing properties of individual substances. He sorted out previously unclassified traits. Also, while he researched magnetism, he developed a crystal unit and put into practical use a mechanism that generates ultrasonic waves.

Little love

It seems that his love with Mari Cucumber was also known. Excuse me for the gossip story, but there was a time when Langevin wasn’t doing well, and his good counselor at that time was Mari Cucumber. Of course. The secret is the precious time between the parties, and the gossip reporters make a fuss about it. I won’t list any more. However, decades later, my two grandchildren are getting married.

Langevin is also known for his sonar invention, a development from his study of ultrasound. He’s benefiting a lot if he’s involved in submarines.