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・遠山啓さんの心配 【2017-04-26投稿分‗水道方式_武谷三男】

・東京工業大学に勤めていた遠山さんは若いときにレッドパージにかかって大学を辞めさせられるのではないかと心配をしていたときがあったと知った。

彼は狭い意味での政治的な人ではまったくないが、その算数教育の方針が時の文部省の方針に反していたので、そのための心配を密かにしていたのだろう。

それで、もしレッドパージにかかって大学を辞めなければならなくなったとしたら、文筆で生きていく覚悟をしていたとはなかなか悲壮である。

そのことは実際には起こらなかったのだが、それでも算数教育では彼と数学教育協議会のメンバーたちが考案した「水道方式」と「量の理論」とは数学教育に一石を投じることとなった。

結局のところ、その教育のしかたが文部省の方針よりも合理的で多くの子どもたちの算数教育に有用であったためにときの政府の介入をもはねのけて、いまではどの算数の教科書も数学教育協議会の教えた方を少なくとも部分的には取り入れるというふうになっている。

これで想起するのは戦後の一時期だが、やはり武谷三男がある種のジャーナリストとして文筆で生計を立てていたという事実である。武谷は1953年に立教大学に勤めるまで、大学卒業後、およそ19年にわたって、大学とか研究所に勤めることも会社に勤めることもできなかった。そのための後遺症は長く武谷に残っており、武谷に批判的な人にはその事実の重さがわかっていない、大きな事実だと思う。その不幸にもかかわらず、武谷が物理学者として生き残れたのはあるいは奇跡だというべきかもしれない。

遠山は武谷ほどその旗幟が鮮明ではなかったから、大学から追われることはなかった。しかし、レッドパージの覚悟をしていたとは、戦後の政治状況の様子の一環が読みとれる。

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数学・物理通信6-3を発行 【2016-03-19投稿分_周期ポテンシャル_井戸型ポテンシャル】

さっき、ようやく『数学・物理通信』の6巻3号を発行した。

インターネットのサイトで見て下さる方は数日したら、谷村先生が掲載して下さるであろうから、数日は待たれる必要があろう。

今回は友人の E さんの相対論の話が出ている。彼の講義ノートは数百ページのものらしいが、それを20ページ前後に要約したものとなっている。

さすがにこの分野の専門家なのでやはり随所に独自性が現れているが、それでもその長さから数学の部分の詳しい説明はないので、ちょっと説明が欲しい気もしたが、これはこれでそれなりによくできた要約だと思っている。

それと S さんの周期ポテンシャルの量子力学のシリーズがはじまった。私も大学院の講義でこの周期的ポテンシャルをあつかったことがあるが、その周期的ポテンシャルとしてはいわゆるKronig-Pennyのモデルしか扱ったことがない。

周期的ポテンシャル1次元の問題だが、結構難しいところがある。

私は関心があったのは、量子状態で離散的なエネルギー準位から、周期的ポテンシャルになるとそのエネルギーの幅が生じて最後には固体の量子理論としてのエネルギーのバンド構造ができるところのうつりかわりである。

素粒子のレプトンの質量準位が二重構造をなしているのではないかというような予想を立てたりして、それを導こうと考えたりしたこともあった。

これはうまくいかないことは明らかかもしれないけれど。レプトンのe, \myu, \tauはニュートリノと合わせてdoubletにはなっているが、質量準位は二重構造にはなっていない。

二つの井戸をもつポテンシャルとして有名なのはアンモニアの二つの井戸ポテンシャルがあり、スペクトルが二重線になっていたのだったかどうかもう忘れてしまった。

そんなことを周期的ポテンシャルから思い出している。

 

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昨夜の「数学白熱教室」 【2015-11-28投稿分_谷山氏_フェルマーの定理】

NHKのEテレの「数学白熱教室」第三回を見た。いつもの通りで途中で少し眠ったようだが、多分後半の重要なところは見た。

フェルマーの定理から、谷山・志村・ヴェイユ予想へと話が進む前の数論と方程式の解の話もおもしろかった。よくわかったというわけではないが、不思議なものがそこにあるという感覚は感じ取れた。

ワイルズともう一人の研究者のフェルマーの最終定理の解決も実は谷山・志村・ヴェイユ予想の解決であり、それとフェルマーの定理とが密接に関係しているという話も興味深かった。またこれはフレンケルが現在研究しているラングランズ・プログラムの一例になっているという。

もともとフェルマーの定理はピタゴラス数の拡張として考えられたとの説明は数学がどうやって広がっていくかを示した話であったと思う。ピタゴラス数として3, 4, 5のつぎは13,12, 5であるが、そこらあたりまでなら誰でも知っているだろう。だが、それらよりも大きい数にもピタゴラス数はある。

谷山さんは自ら命を絶った数学者であるが、彼は不思議な予想能力があった人だったという。一方、志村さんは今でも生きていて、ちくま学芸文庫に数冊本を書き下ろしている。

でも妻によれば私の眠っていたときの話は素数にある種の対称性があるという話だったという。そういう話だとフレンケルさんの話でなくとも誰か数学者が本に書いてあってもいいはずだと思う。だから、どれかの数学の本で読むことができるかもしれない。

(2024.3.23付記)その後、志村さんも亡くなったが、いつなくなったのかは覚えていない。だが、最近まで存命だったことは確かである。

 

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ガロアのノートにあった詩 【2015-11-18にGooblogブログへ 投稿分】

昨夜、なにげなく書棚で見かけた、
岩田義一さんの『偉大な数学者たち』(ちくま学芸文庫)
に載っていたガロアのノートにあった詩を訳と原語とで書いておく。

久遠なる糸杉はわれをかこむ
色あせし秋の日よりはなお色あせて
わが身は墓場へとくだりゆく

L’eternel cypres m’environne:
Plus pale que la pale automne,
Je m’incline vers le tombeau.

岩田さんは書いている。
糸杉は棺をつくるのに使われると。
この詩の前に岩田さんは書いた。

ガロアは自分の生命がもうあまり長く続かない
ことを予感していたのではなかったろうか。

paleのaの上のアクサン・シルコンフレックスと
糸杉cypresのeの上のアクサン・グラーブ、および
etenelのはじめのeのアクサン・テギュは再現できていないこと
をお断りする。

前にもこのブログで書いたことがあるのだが、
この『偉大な数学者たち』を感激して読んだという記憶は
私には残念ながらなかった。しかし、
だからといってこの書がつまらない書だとは思っていない。

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